今回はコーススレッドのについて話します。
コーススレッドとはどういうもの?ビス?ネジ?何に使うの?
コーススレッドは正式にはコーススレッドビスと呼びます。
こんなやつです。
見たことあるでしょうか?
コーススレッドの用途は?誰がどんな目的で何に使うの?
主に大工さんが家を建てたりするときに使います。
コーススレッドは用途としては木材同士の締結です。
昔は長いくぎを打って木材を固定していました。
現代では釘ではなくこのコーススレッドを釘代わりに使います。
コーススレッドは木材同士を締結したり、板を固定したりできる。
基本的には木材相手に使います。
昔はでっかい釘を使って木材同士の固定を行っていました。
最近はこのコーススレッドが主流です。
釘と比較すると、引っ張る力にめっぽう強いです。
コーススレッドの使い方。どうやって使うの?道具は?
コーススレッドは基本的にはインパクトドライバーという機械を使って木材に打ち込みます。
まずはインパクトドライバーの先端にプラスビットと呼ばれる先端工具をセットします。
そしてそのプラスビットの先っぽをコーススレッドの頭にあるプラス溝に差し込みます。
プラスビットがサビサビですね・・・汗。
コーススレッドの頭にあるプラス型の溝は、プラスビットの先端と形が一致するように作られています。
ちなみに上記のブラスビットの先端のサイズは「+2」というサイズです。
一般的なコーススレッドはこの+2でピッタリはまります。
これが、プラスビットの先端がコーススレッドの頭にすっぽりはまった状態です。
この状態でコーススレッドの先端を木材に突き立てて、インパクトドライバーの引き金を引きます。
コーススレッドがドリルのように回りながら木材に穴を開け、深く入っていきます。
複数の木材を重ねた状態で打ち込めば、木材同士を締結(締めてくっつける)することができます。
打ち込むといっても釘のように叩いて刺し込むのではありません。
回転させてねじりこませる感じです。
コーススレッドの正しい呼び方は?
コーススレッドは英語でCourse threadです。
正式な呼び方はコーススレッドビスだと思います。
ほかにも俗称では、
- ドリルねじ
- スクリュービス
などと呼び方もいるようです。
以下の呼び方は全て間違いです。
- コーススレット
- コースレッド
- コースレット
でも「コースレット」呼んでいる方って結構多いかもしれません。
コーススレッドの半ネジと全ネジがある!違いは何?
コーススレッドには溝の形状違いで大きく2つの種類があります。
全ねじと半ねじです。
コーススレッド【半ネジ・全ネジ】形状の違いは何!
以下の画像をよく見てみて下さい。
コーススレッドの上半分の部分に違いがあります。
- 全ネジ:ネジ山が最後まで切ってある。
- 半ネジ:ネジ山が途中で終わっている。
下の画像が半ネジです。
そして、こちらの下の画像が全ネジです。
全ネジと半ネジの違いは見落としがちです。
ですがこれはとても重要な違いなんです。
コーススレッド【半ネジ・全ネジ】機能の違いは何!
全ネジタイプではどんなに強くどんなに深く打ち込んでも木材同士はくっつきません。
2本の木材同士に空いた隙間は埋まりません。
コーススレッドがめり込んでいくだけです。
ちなみに「ねじ」や「ボルト」でも同じことが言えます。
コーススレッド 半ネジと全ネジの選び方。
全ネジと半ネジは使い分けが必要です。
購入するときは箱や袋をみて「全ネジ」なのか「半ネジ」なのかをしっかり確認してから買いましょう。
一般的には「半ネジ」を買うべき。
ここは重要です。
2つの木材をギューッとくっつける(締結)事が出来るのは、半ネジタイプのコーススレッドだけです。
コーススレッドを使用するのは、ほとんどの場合は木材の接合時ではないでしょうか?
椅子に足を付けたり、板を固定したりする時は、すき間を開けずピタッと木材同士がくっつける必要があります。
そうしないと強度がガクンと下がり、すぐに壊れてしまします。
だから通常は半ネジを買います。
全ネジのコーススレッドにも良さはある!
さんざん否定した全ネジですが、使い方によっては強力な性能を発揮します。
引っ張られる力に強い!
全ネジは溝が多く切ってある分、引っ張られる力には強いです。
ヘッドが錆びてもすっぽ抜けない!
スチール製のコーススレッドは、雨にぬれると錆びます。
何年もたつと、外に出ている頭の部分が錆びて折れてしまします。
半ネジタイプのコーススレッドだと頭が錆びて取れるとアウトです。
締結した木材がすっぽ抜けて取れてしまいます。
全ネジタイプのコーススレッドだと頭が錆びても大丈夫。
2本の木材のどちらにも内部の溝が食い込んでいます。
締結された木材は簡単には離れません。
全ネジを購入するメリットはそういう部分だと思われます。
全ネジはどんな時に使うのか?
全ネジっていったいどんな時に役立つんでしょうか?
締結済みの木材の補強
全ネジタイプのコーススレッドは木材の締結(引っ張ってくっつける)には使えません。
でも既に半ネジで締結された木材には使えます。
既にしっかり締結された木材に、追加で打ち込むのであれば問題ないですね。
私が間違えて買った全ネジも追加で打ち込む用にしました。
全ネジと半ネジ。両方合わせて使えば最強!
全ネジと半ネジにはそれぞれメリットとデメリットがあります。
なので両方使うのが一番いいです。
- 最初に半ネジで締結
- 補強の意味で全ネジを追加で打ち込む
これで完璧なんじゃないでしょうか?
半ネジでもくっつかない場合の対処
木材の幅が長いと締結しずらい
太い角材を締結する場合、ねじ山の無い部分の長さより木材の幅が長ければ半ネジタイプでもネジが効いてしまう為締結できないかもしれません。
木材の幅に合った長さのネジ山を選びましょう。
バカ穴を開けておく
やむをえず全ネジのコーススレッドで締結を行う場合や、半ネジでも木材の厚みがありネジが利いてしまう時は、木材に下穴(バカ穴)をあけておくと良いです。
バカ穴をあけておく事によって締結がうまくいきます。
ということで、ドリル用の刃も最低一本は買っておきましょう。
ボルトの場合も同じ
この半ネジと全ネジの知識は、「ボルト」や「ねじ」でも同じです。
らせん状の溝が「途中までのもの」と「最後まで切ってあるもの」があります。
二つの素材を引き付けて締結する目的でボルトやネジを使用する場合は、半ネジのものを選ばなくてはなりません。
工具の性能より、まずは知識が必要
どんなに高性能な工具を使っても、理屈が理解できていないと永遠に木材は締結できません。
適当に締結できても、隙間から湿気が入り、あっという間にさびて折れてしまうでしょう。
たかがDIYですが、やはり勉強は必要です。
コーススレッドの全ネジと半ネジの違いに気づかずに失敗!
私は以前、全ネジタイプのコーススレッドを購入して失敗しました。
当時は「おおっ安い!こっちにしよう!」と言う程度の知識でした。
「ねじ山が多いほうがお得じゃん!」位に思ってしまう貧乏人です。
ホームセンターでコーススレッドを大量買い
DIYが楽しくなった頃にいろんな長さのコーススレッドが欲しくなりました。
そして遠くの大きなホームセンターに行き、量り売りで長さの異なるコーススレッドを大量に購入しました。
全ネジを選んでいることも知らずに・・・。
家に帰ると、木材を締結すべく、ルンルン気分でコーススレッドを打ち込みました。
木材がくっつかない!なぜ?
ダダダダダーッと自慢のインパクト「TD137DRMX」でコーススレッドを打ち込みます。
マキタのフラッグシップモデルですから、いとも簡単に木材に食い込んでいきます。
しかしここで問題が発生。
「あれ、隙間が空いてる?」
くっつくはずの二つの木材はアナログ時計の短針と長針のように、コーススレッドを軸にしてくるくる動いてしまいます。
しかも木材の間にはかすかに隙間も空いています。
コーススレッドの頭は木材と面いち(段差が無い状態)まで打ち込まれています。
それ以上打ち込んだらめり込んでいきます。
もう少し「ダダダダダーッ」とトリガーを引くと、案の定コーススレッドの頭が木材にめり込んできました。
それでも木材はくっつきません。
それどころか割れてしまいそうです。
おかしいと思い改めてコーススレッドを観察しました。
結果、購入した内の3分の1が全ネジのコーススレッドでした・・・。
この時初めて「全ネジ」では締結できないという事実を知ったのです。
全ネジタイプのコーススレッドは抜くのが大変!
間違って全ネジのコーススレッドは抜くしかない!
「コーススレッド代がもったいなかった」って思っていましたが、実はもっと大変なことがあったのです。
間違って打ち込んだ全ネジのコーススレッド。
今度はそれを抜かなければなりません。
私が打ち込んだのは硬い木材だったため抜くのも一苦労です。
でも木材を無駄にするわけにはいきません。
ものすごい力で逆回転するインパクトドライバー。
自慢の愛機、マキタのフラッグシップモデル「TD137DRMX」はクラス最高のパワーを誇ります。
この相棒は強引に全ネジのコーススレッドを逆回転で引き抜きにかかりました!
「そんじょそこらのインパクトとは訳が違うぜ!」
「全ネジ野郎~、引っこ抜いてやる!」
コーススレッドで火傷!
くっつかない全ネジのコーススレッドを引き抜いたのですが、ここでトラブル発生。
引き抜いたコーススレッドを片付けようと素手で触ってしまいました。
「熱っ!?!!」・・・一瞬で指をヤケドをしてしまいました。
予期せぬ事で何が起こったのかわかりませんでした。
コーススレッドが信じられないぐらい熱くなっていました。
パワフルなインパクトドライバーならではの現象でしょうか?
硬い木材に打ち込まれた長めのコーススレッドは、摩擦で激アツになるんですね。
それからしばらくコーススレッドを持つときに腰が引けたのは言うまでもありません。
コーススレッドの頭をなめる!
続けてコーススレッドを抜いていったわけですが、ここでまたトラブル!
逆回転にしたインパクトドライバーで、ユニクロのコーススレッドを引き抜こうとしたら、頭をなめてしまいました。(十字の溝がズルッと滑って壊れる事)
がっちり食い込んだビスは抜くときもすごい力が必要です。
ちょっと気を抜くと、ビットの頭がはじかれてなめてしまいます。
こうなるとインパクトドライバーが使えません。
さあ大変です。
コーススレッドがねじ切れる。
またまたトラブル発生。
今度はコーススレッドがねじ切れてしまいました。
あちゃ~・・・。
やっぱりユニクロは強度が弱いですね。
高くてもステンレスの方がよかったかも・・・。
もうお分かりだと思いますが、この時点でかなりの時間を無駄にしています。
そして、ここからさらに時間を要しました。
そもそも何をしたかったのか?
なぜ自分はここにいるのか?
そんな事も分からなくなるぐらいトラブルが重なりました。
そしてその日の作業は中断となりました。
ただただ・・・・どうやってコーススレッドを引き抜くかを考える事となりました。
まぁ、結果的には引き抜くことが出来たのでいい勉強になったのですが・・・。
コーススレッドとネジと木ネジ違いは何?
コーススレッドはネジとは違います。
全ネジとか半ネジという話をしているので紛らわしいですね。
コーススレッドの種別としての「全ネジ・半ネジ」という言葉はのネジは、溝がどこまで切ってあるかを表す言葉です。
でもコーススレッドはネジではありません。
コーススレッドはビス!ビスは下穴がない材料にねじ込むもの。
コーススレッドはネジではなくビスの一種です。
先端がとがっていて全体にらせん状の溝があるのが特徴です。
コーススレッドは下穴(あらかじめ開いている穴)がなくても自分自身で直接木材に食い込んでいきます。
割れやすい木材を使う場合などは事前に下穴をあけておく場合もあります。
ですが基本的には穴のない状態の木材に直接打ち込まれます。
ネジはあらかじめ開いている穴に差し込むもの。
ネジは一般的に誰もが知っているこんなやつです。
ネジはコーススレッドと違い、その辺にいくらでもあります。
ネジの先端はとがっていません。
そして自分自身で穴を開けることができません。
ネジはあらかじめ開いている穴に入れるものです。
母材に食い込んで止まるのではなく、下穴に切ってあるらせん状の溝にかみ合って固定されます。
下穴に溝を切らずに、穴の反対側にナットを取り付けて固定する場合もあります。
コーススレッドを打ち込むときの注意点!
コーススレッドを打ち込むときに、私が感じた注意点をいくつか挙げます。
硬い木材、長いコーススレッドの使用時は要注意!
ホームセンターで安く売っている2×4(ツーバイフォー)の輸入木材は柔らかいので問題ありません。
通常の木工DIYであれば、こういった輸入材を使った方が寸法も材質も揃っていて加工しやすいと思います。
でも梁に使われるような高級木材、古民家の解体など出てくる廃材の中には信じられないくらい硬い木材もあります。
こういう硬い木材にコーススレッドを打ち込む場合は負荷が高くなります。
また、長いコーススレッドを使用する場合などは気を付けましょう。
65mmや75mm位までの長さのコーススレッドは大丈夫だと思います。
しかし2×4の柔らかい木材であっても90mm、120mm、150mmなどの長いコーススレッドを使用する場合はやはり負荷の高い作業になります。
前述の繰り返しとなりますが、以下のトラブルが起きるとめちゃくちゃ作業が中断されます。
とりあえずケガをしない事が一番ですね。
コーススレッドをドリルドライバーで打ち込むと舐めやすい!
ドライバーをあてがう頭の部分のプラスの溝をズルっと滑らせる(なめる)とアウト。
もう抜けません。
ビスだけでなく、木材も無駄にする恐れもあります。
対策としては、しっかりとインパクトドライバーを持つ事です。
しっかりと押さえつけながら打ち込みましょう。
ちなみにインパクトドライバーとドリルドライバーでは、圧倒的にインパクトドライバーの方が頭をなめる確率は少ないです。
一見、ドリルドライバーの方がなめにくそうなんですけどね。
「インパクトの方が舐めやすい」
なんていう人もいるようですが、そういう人は経験が無いだけです。
明らかにインパクトの方が舐めにくいです。
これはやってみればわかります。
逆にドリルドライバーでやると頭をなめて大変な目に逢いやすいので注意してください。
頑張って両手で押さえつけながら打ち込んでいても、長いビスになればなるほど終盤に気を許すとズルッと舐めます。
インパクトは片手で最後まで打ち込んでもあまり舐めません。
コーススレッドにはインパクトドライバーを使うのが基本です。
コーススレッドがねじ切れる。
硬い木相手の作業や長いコーススレッドを使用した作業では、コーススレッドに掛かる負荷が高くなります。
ユニクロのコーススレッドは、ステンレス製に比べて強度が弱いです。
摩擦で熱を持つとさらに弱くなります。
強度の弱いコーススレッドで高負荷の作業をすると、途中でねじ切れる場合があります。
その後の作業に大きな支障が出ます。
強度の強いステンレス製を使用したり、前もって下穴をあけたりと負荷に対する対策が必要です。
やけど
硬い木材から引き抜いたコーススレッドは、信じられないくらい熱くなります。
長いコースレッドも熱くなります。
素手で触ればもれなくヤケドしますので、コーススレッドの熱が冷めるまで待ちながら作業をしましょう。
ねじ切れる可能性も低くなると思いますよ。
コーススレッドやビット部への軍手(手袋)の巻き込み、ケガに注意!
インパクトドライバー使用時には、軍手の使用は危険です。
指にピッタリフィットしたワーキング手袋なら良いのかもしれませんが、それでもあまりお勧めしません。
インパクトでコーススレッドを打ち込んでいるときに、軍手の指先がコーススレッドに触れると、ギュルギュルっと巻き付いてしまします。
軍手はどうしてもルーズな感じで装着しますから、巻き込まれる可能性が高いです。
指を持っていかれるわけですから、かなり危険です。
もっと高速に回転するドライバードリルでの穴あけ作業時は尚更危険です。
出典:国民生活センター
私も経験があります。
ケガまではしませんでしたが、結構ヒヤッとしますよ。
基本は素手の方が良いと思います。
機械加工(旋盤・ボール盤・フライス・マシニング)のお仕事をするプロの方たちも、基本は素手で作業をするようです。
電動工具が作動している間に加工対象の部材を手で抑えたりする場合は、素手で慎重に行いましょう。
もちろん、首にかけたタオルや手ぬぐい、袖口やパーカーの紐など、他にも巻き込まれる危険があるものはたくさんあります。
工具で怖いのは巻き込みやキックバックです。
分からない方は国民生活センターを参考にどうぞ!
コーススレッドが抜けない場合の対処方法
ボルト・ビス・ネジ・コーススレッドを使った作業では、以下のようなトラブルが起こります。
- 頭のプラス溝を壊してしまった(舐めてしまった)。
- 途中で折れてしまった。
こんな時は以下の道具を持っていればリカバリーできます。
逆タップ
折れたボルトの中心部に、通常とは逆方向のネジ溝を掘る道具です。
そこにネジを差し込み回すことで折れたボルトを抜く事が出来ます。
ネジザウルス
頭がちょっとしか出ていないネジなどを挟んで回すときに使います。
これを使えば短いコーススレッドなら抜けるかもしれません。
本来はネジを抜くものですから、少々非力かもしれません。
ちなみにネジザウルスにもいろいろな種類がありますが、RXは一番大きいタイプです。
私は持っていないですが、あると便利だと思います。
バイスプライヤー
グリップの後ろについているネジで挟み込む幅を調節し、対象物をガッチリ挟んだ状態で固定できます。
「ガチャッ」と挟み込んだら、もう手を放しても大丈夫です。
通常のプライヤーとバイスプライヤーでは挟む力は雲泥の差です。
強烈に挟み込みビクともしなくなりますよ。
初めて使う方は「こんな道具があったのか~!」と感動すると思います。
ビスやボルトの頭も、一度がっちり挟み込めば滑ることもなく回すことができます。
とにかくいろんな用途に使えます。
そんなに高価な道具じゃないので、ぜひ一本持っておくと良いでしょう。
私も持っています。
パイプレンチ
本来はガス管などのパイプを回すための物です。
加えこむところが、ちょっと遊びがあってガチャガチャと動きます。
しかし、奥まで加えさせて一度かみ合うと、滑らずに咥え込みます。
ガッチリくわえ込んで回す力については、ほかの道具に比べものにならない程パワフルな道具です。
小さい物から大きい物まで色々なサイズがあるので、小さめの物を購入すれば細いボルトやコーススレッドも回すことができると思います。
パイプだけでなく、角を舐めて回せなくなったナットを緩めたり、解体するような場合は活躍します。
もちろん私も持っています。
何度も助けられましたよ。
道具自体がゴツいので、アメリカ人にでもなった気分になれます。
コーススレッドの選び方
種類と特徴
コーススレッドの機能や用途の違いには、以下のような項目があります。
用途と選び方
私は作るものによって以下のように選んでいます。
・耐久性が必要ない。
・強い力がかからない。
・人のケガや命にかかわらない。
・修理などで、木材の替えが利かない。
・重いものを載せる棚など強度が必要だったりする。
・壊れると人がケガをしそうなものを作る。
・硬い木材・長いコーススレッドを使うため強度が必要。
コーススレッド サイズと選び方
2×4(ツーバイフォー)の木材を締結には65mmや75mmの長さの半ネジのコーススレッドがよく使われるようです。
長さは締結する木材の2倍から3倍の長さが良いとのことです。
先端が木材から飛び出さない長さで、かつ長めの物だとしっかりと固定してくれます。
木口に向って打ち込むような使い方をする場合には、十分長いコーススレッドを使う必要があります。
半ネジで締結する場合は、手前の木材の幅とネジ山のない部分の幅があっていないとネジ山が効いてしまい締結できない恐れもあるので、木材の厚みに合わせて選択した方が良いです。
尚、手前の木材に下穴をあけてネジ山が効かないようにしておけば気にする必要はなくなります。
コーススレッドはステンレス製もおすすめ!
コーススレッドにはユニクロ・クロメート(鉄製の表面に亜鉛メッキしたもの)とステンレス製があります。
ユニクロ・クロメートは錆びやすい。腐食する。
屋外で使うものを製作する場合は、ステンレスのコーススレッドを使用した方が良いです。
ユニクロ(鉄)は、雨や湿気で錆びるからです。
作業時は分かりませんが、1年、2年と経過した時に違いが出ます。
ユニクロ製の場合、外に露出している頭の部分が腐食して取れてしまう恐れがあります。
半ネジだと、内部の溝がないので木材の締結が外れて危険です。
全ネジだと、プラス溝がなくなる為、解体時に引き抜く事が出来ません。
ステンレス製コーススレッドは錆びない。折れない。
ステンレス製は廉価なスチール製より作りがしっかりしています。
頭をなめることも少なく、ねじ切れたり折れたりしません。
風雨にさらされても腐食しないためいつまでも木材を締結し続けてくれて安心です。
時間が経過してもプラス溝がしっかりしているので、引き抜いて解体することができます。
ウッドデッキの作成ならステンレスのコーススレッドにすべし。
ウッドデッキは風雨にさらされます。
鉄製のビスは頭がすぐ錆びて、そこに砂や水が溜まってドンドン腐食が進みます。
ウッドデッキ自体の寿命を大きく左右しますのでコーススレッドはステンレス製を選びましょう。
コーススレッド 人気商品
通販で売ってあるコーススレッドはほとんどステンレス製のようです。
ユニクロ製の場合はその辺のホームセンターでも数百本で数百円など激安で売られています。
通販に頼るまでもなさそうです。
ステンレス製はもう少し高価です。
大量に使う方は通販で購入しましょう。
かなり節約になります。
コーススレッド 売れ筋商品
安心のステンレス製でフレキもついているので木材と面一になります。
しかもステンレスはSUS410よりも防錆力の高いSUS304です。
コーススレッド(内装ビス)(万能木用ネジ)
屋外ではなく、内装に使うのであればクロメート処理の「内装ビス」がおすすめです。
通常のユニクロのコーススレッドより、少し割高ですが、先割れで楽に打ち込めます。
ネジ山を切っていない部分の幅が広いので、より締結しやすくなっています。
最後に
高性能な工具を買っても特徴や用途をちゃんと理解しないとダメです。
「猫に小判」ってやつです。
でも失敗しないと分からないのが人間ですよね。
私も今回は知識不足の為失敗しました。
しかし失敗を通してコーススレッドへの理解は随分深まりました。
「サルに小判」位に成長したかもしれません。
もしかしたら積極的に行動して、どんどん間違える人ほど成長するのかもしれません。
DIYも常に新しい事へのチャレンジです。
何でも使ってみて、何でも作ってみましょう!
ではまた!