インパクトドライバーって必要なの?
結論としては、あったほうがいいです。
何故か・・・あなたの生活を豊かにするからです。
インパクトドライバーが活躍するのは、主に木材の締結です。
そして、木を通して学ぶことがたくさんあります。
日本人と木
森林国家の日本では、「木」で家を建ててきました。
木は建材として優れた素材です。
木材がどれだけ優れているか考えて見ます。
- どこにでも生えている。
- 勝手に生えてくる。
- 適度な強度がある。
- 種類により色々な特性がある。
- 簡単に加工できる。
- 保温性がある。
- 調湿性がある。
すごいですよね。
さらに、廃材にも価値があります。
- 燃料になる。
- 肥料になる。
- 自然由来で公害にならない。
もうきりがありません。
古来より木造の家を建ててきた理由が良く分かると思います。
木で「家を建てる」という仕事
古来より、家を建てる事は人間にとって重要な仕事です。
鳥が木の枝で巣をつくるのと同じです。
日本人は木で家を建ててきました。
木で家を建てるための知識
木で家を建てるにはたくさんの知識が必要です。
- どう組み立てたら、強度が高いか?
- どうすれば雨を受け流すことが出来るか?
- どうすれば土台が腐らないか?
- どうすれば強い風に耐えられるか?
- どういう形が美しいか?
家を建てるための能力
木材で家を建てるのに必要な能力ってなんでしょう。
- 組み立てる能力
- 計算する能力
- 美的センス
- 観察能力
- 想像力
木材を自在に操ることが出来るという能力は、人間なら本能的に欲するものです。
日本人であればなおさらです。
観察して想像する能力
一番大切な能力は観察力と想像力です。
家は、人とともに長い年月を過ごします。
風雨や日光、地震、害虫、湿気、乾燥などの多様な環境に耐えることが求められます。
古い朽ちた家屋をよく観察すると、以下のような疑問が出てきます。
- なぜ折れてしまったのか?
- なぜ割れてしまったのか?
- なぜ腐ってしまったのか?
こんなことを考えはじめると、今まで見えなかったモノが見えてきます。
これが学びの始まりです。
木造家屋にとって重要なこと
梁は最重要
家にとって柱は重要ですが、本当に重要なのは梁です。
柱への負荷はあまり高くないですが、梁は屋根全体を支えなければなりません。
鉄のように硬い木もある
ここぞという梁には強度のある「鉄のように硬くて重い木材」が使われます。
同じ木材とは思えないくらいの違いがあります。
インパクトドライバーもお手上げ
私のインパクトドライバは170N・mという超パワフルタイプです。
この梁に鉄のコーススレッドを打ち込むとどうなるか知っていますか。
私の経験では、長いコーススレッドは打ち込めません。
なぜか?
コーススレッドがねじ切れてしまうからです。
何とか引き抜いたコーススレッドは摩擦で熱くなり、触るとやけどをします。
釘をはじき返す
太い釘を打ったらどうなるか?
打っても打っても入っていきません。
そうこうしているうちに微妙に釘が曲がります。
そうなったらもうどうにもなりません。
ただ釘が曲がってつぶれるだけです。
ホームセンターで売っているDIY用の2×4の輸入木材とはまったく違います。
気候との折り合い
日本は四季の変化があります。
特に日本は湿度が高く、梅雨や台風などにより風雨にさらされます。
現代の建築は防水技術が高いので「濡れない」前提です。
ですが、昔からの日本建築は「濡れる」のが前提です。
濡れても乾く工夫
日本の古民家の柱は、巨大な束石の上に立っています。
直接土と接していたら腐ってしまうからです。
そして、床下は高く、風が通るように作られています。
これにより、大雨で濡れても、またすぐ乾きます。
屋根の下地や壁には土壁や漆喰が使われています。
これも、透湿性があり、濡れても乾きます。
風が家を守る
日本家屋にとって一番大切な要素は風です。
風が友達なんです。
どこが濡れても、必ず風が乾かしてくれる造りになっています。
受け流すという考え方
今の住宅は以下のような考えです。
- はじき返す。
- 受け付けない。
それに対し、日本家屋は以下のような考えです。
- 上手に導いて受け流す。
- 受け止めて、時間をかけて自ら回復する。
現代建築は内部が濡れたら一気に腐っていきます。
防水で機密性が高い故に、一度濡れたらアウトです。
木と鉄とプラスチック
「木より鉄のほうが強いに決まっている!」。
「木よりプラスチックの方が寿命長いでしょ!」。
そんな風に思う方も多いでしょう。
でも違うんですよ。
宮大工は釘を使わない
何百年も維持するつもりでつくる神社やお寺で釘は使いません。
なぜ?伝統を重んじるから?
違います。
釘やコーススレッドでは何百年という月日に耐えられないからです。
鉄筋コンクリートの寿命が100年です。
鉄はすぐさびます。
釘の寿命なんてもっと短いでしょう。
プラスチックは紫外線に弱い
プラスチックは水には強いです。
しかし、太陽の陽に当たれば1年でボロボロになります。
紫外線により分解されるからです。
木なら耐えられるのか?
木は紫外線にも強いです。
家の外壁にも杉板とかが使われますよね。
毎日、風雨や日差しにさらされても数十年は持ちます。
木は、ぬれても乾きます。
乾くことが出来るように作れば長持ちします。
木材は木を伐採して乾燥させてから使用します。
木材が一番強度が高くなるのはいつか知っていますか?
じつは伐採してから150年とか200年経過した時です。
家の材料として使われた木材は、劣化するどころか強化されていくのです。
学ぶこと
これらの事を知るにつけ、以下のようなことを感じると思います。
- 自分の住んでいる土地の気候
- 長い年月の中での自然の力
- 先人たちの知恵
インパクトドライバーで心が豊かになる
使い方は簡単
インパクトドライバーの使い方は簡単です。
コーススレッドを木にあてがって、引き金を引くだけです。
簡単なのに難しい、けど楽しい!
でも、実際にやるとそれだけではありません。
どこにどういった力がかかるのか?
シンプルで強い構造にするにはどうすればよいか?
ビスはどこに打てばいいのか?
どの長さのビスがいいのか?
きっといろんな疑問が沸いてくるでしょう。
「もう面倒くさいな~」と思うかもしれません。
それでもあなたは何かを造るでしょう。
なぜならインパクトドライバーを持ったら、何かを造らずにはいられなくなるからです。
謙虚になれる
困ったときは、田舎の朽ち果てた古い小屋を見てみてください。
観察すれば色んな知恵や、自然の力を肌で感じることが出来ます。
タダのボロい小屋なのに、「すごいなー」と感動できるようになります。
気付いたら経験している
気づいたらたくさんの経験をしています。
夢中になってやってしまいます。
人間の本能が目覚めるんです。
女性だって夢中になります。
おもしろいんです。
最後に
インパクトドライバーは楽しいです!
ストレス解消にも、大人の学びにもなります。
人生に幅が出来て、心が豊かになります。
あなたもワクワクと感動を感じてください!
では!