安全靴は危険な作業から足を守るために必要です。
特に足の指は危険。
重量物や鉄板などを足に落とせば骨折したりつぶれたりします。
でもまさかその安全靴が原因でケガをするとは思いませんでした。
安全靴選びに失敗!
以前、自宅の作業用に安全靴を買いました。
目的は屋根の修理で、瓦の上でも滑りにくい安全靴を購入しました。
スニーカータイプで耐滑性の高いものを選びました。
買ったときは「良い安全靴かったぜ!」と作業にもやる気満々だったのですが・・・。
なんだか足の小指が痛い?
早速自宅に帰り作業を始めました。
そして屋根に登りました。
耐滑性を重視して購入した安全靴でしたが、実際に滑りにくかったかどうかはあまり覚えていません。
まぁ多少はスベリ止め効果はあったのでしょう。
しかし屋根の上で移動している時にある異変に気付きました。
「なんか小指が痛いな?」
作業に夢中だったその時は、気のせいだろうと気にしませんでした。
足の小指の爪が剥がれそうになる!
その後も作業を続けました。
屋根の上は斜めになっているので、つま先の方向につんのめったりします。
靴自体はそんなに滑らないものの、足は安全靴の中で滑り、色んな方向に押し付けられます。
そしてグッとつんのめったその時でした。
「痛っ!アイタタタ」
安全靴の中で右足の小指が何かに引っかかったようでした。
靴と靴下を脱いで確認すると、爪が痛み、小指の関節も皮が擦り剝けていました。
大事には至りませんでしたが、危うく生爪を剥がすところでした。
先芯の金属のヘリが飛び出していた!
安全靴を脱いで、手を中に突っ込みました。
指で触っていくと、小指側の内側に「金属のヘリ部分」が突き出していました。
「これかっ!マジ?」
それは安全靴の一番重要な機能であるつま先保護のために入っている先芯でした。
金属のプレートをつま先を覆うように加工して埋め込んであるやつです。
その安全靴を表から見るとキレイにスエードの皮で覆われていて問題ないのですが、内側はダメダメ。
金属プレートの端が小指の骨に当たる所に出っ張っていました。
直前の痛みは、靴の中でつんのめった瞬間に小指の爪がそのプレートに引っかかったのが原因でした。
安全靴が怖くて履けない!
その後平地での作業時に数回履きましたが、やはり小指が痛くなりました。
厚手の靴下を履いていても、擦れているようです。
とっさに動いたときに爪を剥がしたり、場合によっては骨折もあり得ます。
買ったばかりでもったいないとは思いましたが、怖くてそれ以来履くのをやめました。
足を守るはずの安全靴でケガをしたら元も子もないですからね。
対策1:小指が先芯に当たって痛いような安全靴は買うな!
安全靴の値段は4000円するかしないかくらいだったと思います。
ほぼ新品のままホコリをかぶったままです。
「なぜあの時もっと履き心地を確認しなかったのか?」
悔やんでもお金も手間も戻ってきません。
まぁ、ケガをしなかっただけ良しとしましょう。
とにかく「安全靴のつま先が痛い!」というのは致命的です。
安全靴は「試し履き」を!その方法を紹介!
お店で購入する場合は、しっかり試し履きをしましょう。
その時気を付けるのは、ただ履くだけではだめだという事です。
一番いいのは坂になっているところでつま先を下にして立ってみる事でしょう。
つんのめってつま先が先芯の方に滑って行った時に、先芯に指が当たって痛くないか確認してみて下さい。
坂が無ければキュッ!っと踏ん張ってターンしたりしてみたらいいと思います。
つま先方向に荷重がかかったときに指に負担が来ないかを確認しましょう!
対策2:すでに買ってしまった「小指が痛い安全靴」はどうする?
先芯の形は変えられない!
先芯は樹脂または鉄のカップ状のものです。
JIS規格やJSAA規格の先芯部分は、こんな恐ろしい重量物落下テストをクリアするほどの保護性能があります。
その形を変える事は不可能・・・。
安全靴の小指の爪が痛いならカバーをかぶせてみよう!
つま先と先芯の間に緩衝材を挟む事で爪を守れるかもしれません。
トラスコ中山の安全靴用つま先パットです。
TRUSCO トラスコ中山 TRUSCO 安全靴用つま先パット
このカバーをかぶせる事で遊び空間がなくなり、小指の爪が先芯に引っかかるリスクも減ると思います。
そのほかの指もまとめて守れます。
ちょっと大きめの安全靴を履く時もこのカバーは有効だと思います。
とはいえ、できれば小指に負担のない安全靴に買い替えるのが一番いい方法です。
小指が痛くならない安全靴の選び方は?
足の小指が痛くならない安全靴はあるのでしょうか?
もちろんあります。
安い安全靴はやっぱりダメ!
3,000円~4,000円の安い安全靴を買う時には、よく試し履きしてみましょう。
普通に履いただけでは良くわからないので、指を入れて先芯の部分を良く触ってみましょう。
先芯のヘリ部分が指で分かるようなら、ちょっと危険です。
せめてゴムで保護してあるか確認しましょう。
前述の試し履きの方法も試してください。
価格5,000円以上の物が良い!
価格5,000円以上の安全靴なら、作りがしっかりしていると思います。
7,000円~10,000円位の値段なら間違いないでしょう。
コチラの記事でも触れています。
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2種類の認証規格から選ぶべし!「JIS」or「JSAA」
お店で売られている安全靴は大きく2種類あります。
- 認証規格なし
- 認証規格あり
できれば認証規格ありの靴を選びましょう!
さらに作業靴の認証規格には2つあります。
- JIS規格
- JSAA規格
JIS規格の安全靴は正真正銘の「安全靴」です。
JSAA規格の安全靴は厳密には「安全靴」ではありません。
「プロテクティブスニーカー」と呼びます。
本当の安全靴は「JIS」マークのついた物だけです。
安全靴とプロテクティブスニーカーの違いを簡単に説明!
安全性重視ならJIS規格品。
JIS規格品とは?
【ウィンジョブ70S(JIS規格)】
素材が天然皮革(本物の牛革)です。
JIS規格は昔からある規格です。
安全性は折り紙付きです。
JSAA規格とは?
【ウィンジョブ33L(JSAA規格)】
履き心地・疲れにくさ・デザインなら、圧倒的にJSAA規格。
素材がメッシュや合成皮革です。
昔は頑丈なだけの安全靴でしたが、それではニーズに応えられません。
海外製の怪しい商品がたくさん入ってくるようになったので、このままじゃまずいと思い、きちんと規格を作ったのです。
- 疲れない!
- おしゃれ!
- 履き心地が良い!
そんなニーズに応えるための規格がプロテクティブスニーカーJSAA規格です。
「規格マークなし」もたくさん存在する!要注意!粗悪品多し!
認証なしの安全靴は「JISマーク」も「JSAAマーク」もついていません。
なので「安全靴」とも「プロテクティブスニーカー」とも表示されていません。
というか、してはいけないのです。
※勝手に表示すれば違法。
一般的には以下のような表記の靴は認証なしの場合が多いです。
「セーフティスニーカー」
「安全スニーカー」
こんな表記には気を付けましょう。
安物買いの銭失いになるかもしれません。
快適性ならJSAA規格を選べ!(プロテクティブスニーカー)
JSAA規格のプロテクティブスニーカーはJIS規格同様のテストを受けています。
あやしい自社テストではありませんよ。
客観的な評価ができる公的機関のテストです。
だから信頼できます。
さらに快適性を追求しているプロテクティブスニーカーは、履き心地が最高です。
ランニングシューズのメーカーが製造・販売している事からも分かると思います。
JSAA規格なら、アシックスの【ウィンジョブ】がおすすめ!
その中でもダントツに人気があるのはアシックスのウィンジョブです。
あのナイキの創業者があこがれたオニツカタイガーを生んだアシックスです。
安全靴を作らせても、やはり良いものを出してきます。
ウィンジョブの先芯は指に当たるかどうか気になりますよね。
実際に靴の中を確認しました。
すると先芯部分は厚いゴム(ラバー)でしっかり覆われていました。
足の小指は全く痛くありません!
さすがアシックス!
ちょっと感動しました。
しかもウィンジョブはインソールが立体的になっています。
土踏まずの部分が盛り上がっているので前後に滑りにくいです。
さらにモデルによってはインソールに滑り止めのプリントが施されています。
こうなるとさらに靴の中で足が滑りません。
だから、基本的につま先が先芯に激突する事がないです。
「安全靴を履く人の事を本当に考えているメーカーだなぁ」
つくづくそう思いました。
ウィンジョブはコチラの記事で紹介しています。
まとめ
安い安全靴は要注意です。
見た目は安全靴ですが、中身は粗悪なものも多くあります。
粗悪品の安全靴の犠牲になるのはつま先です。
しかも小指が一番危険です。
「安全靴だとおもったら危険靴だった!」
安全靴を履くような仕事では、一番大切なのは健康です。
何より身体を大切にしましょう。
そのためにはちょっとくらい高くても品質保証があるJIS規格かJSAA規格の靴を買いましょう。