充電式電動工具で使用するバッテリーにはどんな種類や特徴があるのでしょうか?
初心者に分かるように説明します。
充電池の歴史
2次電池は時代によって変化してきました。
ニッカド ⇒ ニッケル水素 ⇒ リチウムイオン(現在)
2次電池とは充電式の電池の事です。
◆使い捨ての乾電池 ⇒ 1次電池
◆充電が出来る電池 ⇒ 2次電池
現行のバッテリー
2019年現在では、以下のような状況です。
◆プロ用 : ほぼ全てリチウムイオン電池のバッテリー。
◆DIY用: ニッカド電池やニッケル水素電池も多少残っている。
電池の価格の違い
生産コストによって価格に差があります。
ニッカド(安い) < ニッケル水素 < リチウムイオン(高い)
パワーの面ではどれも大差はないです。
用途によってはニッカドの方が優れていますが、総合的にはリチウムイオンの方が高性能です。
価格が高いのにはそれだけの理由があります。
プロ用はなぜリチウムイオンなのか?
リチウムイオンバッテリーは高価です。
しかしそれ以上のメリットがあるので、プロモデルに使用されています。
メリット
◆疲れにくい。(重量が軽い)
◆使い易い(大きさが小さい)
◆不使用時にバッテリーが減らない(自然放電しない)
◆バッテリーを使い切る必要がない。(メモリー効果なし)
◆リフレッシュなど面倒なメンテがいらない。(メモリー効果なし)
◆他の工具とバッテリーを共用できて経済的。(バッテリーの互換性が高い)
そういう利点があるので、現行のプロ用の電動工具にはリチウムイオン電池が採用されています。
ニッカドやニッケル水素の電池はダメか?
ニッカド電池やニッケル水素電池は安価です。
またリチウムイオンより優れた面も持っています。
メリット
◆なんといっても安い。(半額で買える)
◆パワーならリチウムイオンより上(※特性上はパワーが出る)
こんな方におすすめです!
◆週末のDIYなどたまにしか使わない。
◆一度に何百本もビスを打ち込むことは無い。
◆バッテリー2本あれば大丈夫。
◆充電しながらのんびりやっても良いよ。
上記のような使い方なら、安いニッカドやニッケル水素のバッテリーでも十分使えます。
バッテリーに使われる各電池の特徴
ニッカド電池
名称 | ”ニッケル・カドミウム充電池”の略でニッカド電池と呼ばれる。 |
長所 | 安価。 瞬発力がある。 |
欠点 | メモリー効果※2が顕著で管理が面倒。 長時間使えない。(自然放電する)。 有害なカドミウムを含有。 |
用途 | カメラのストロボ ラジコン 電動工具 |
ニッケル水素電池
ニッケル水素電池は、ニカド電池の欠点を無くした電池です。
名称 | カドミウムでなく水素吸蔵合金を使う為、こう呼ばれる。 |
長所 | 安価。 大容量(ニッカド電池の2倍)。 カドミウム含まない |
欠点 | メモリー効果が顕著で管理が面倒。 長時間使用に向かない。(自然放電する) |
用途 | デジカメ ハイブリッド自動車 シェーバー 三洋エネループ |
リチウムイオン電池
名称 | 正極にリチウム金属酸化物を用いる為、こう呼ばれる。 |
長所 | メモリー効果がなく継ぎ足し充電可能。 自然放電少ない。 軽い。 |
欠点 | 高価。 発火、爆発の危険性(安全回路あり) |
用途 | モバイル機器、電動工具(軽量化) |
バッテリーのメモリー効果とは?
継ぎ足し充電すると電池がすぐ切れるようになるという現象です。
あまりうれしくないですよね。
キチンと放電し再充電すれば回復しますが、その分管理が大変です。
バッテリーを選ぶ際の注意点
互換性に注意する
もし今後、電動工具を揃えるつもりなら、互換性の高いリチウムイオンの方が良いです。
以下の記事をご参考に。
⇒ インパクトドライバーの選び方 マキタ バッテリーの互換性
バッテリーを安く購入するコツ
リチウムイオン電池は高価なのが痛いですね。
でも物によっては互換性のある廉価版(他メーカー)の物も販売されています。
Amazonなら2個セットで8,000円弱で買えたりします。
不良品も多いのですが、返品や交換などで根気よく対応すれば破格の値段でバッテリーが手に入ります。
私も1個3,000円台の価格で4個買いました。
途中、返品したりお店を買えたりしましたが、最終的には良品が手元に残りました。
1個分の価格で4個手に入れたことになります。
しかも、一年たった今でも問題なく使えています。
マキタの互換バッテリー(他社製14.4V)
マキタのバッテリーには互換性のある他社製のバッテリーもたくさん売られています。
現在は3.0Ah~6.0Ahが売られています。
純正品 ⇒ 1万5千円弱。
他社品 ⇒ 8,000円~4,000円程度。
安い互換バッテリーなら、半額~1/3の価格で買えます。
メッチャ安い!です。
見た目の違いは側面に「makita」のロゴがあるかないかだと思います。
マキタの互換バッテリー(他社製18V)
18Vの互換バッテリーについても、3.0Ah~6.0Ahなど色々売られています。
純正品の標準価格が2万円以上。
通販で純正品を買っても1万5千円弱。
そんななか、上記のバッテリーはさらに半額程度の価格です。
購入の際は、口コミやレビューを参考に!
他社製は安いのですが、たまにハズレを引く場合もあるようです。
事前にレビューや口コミをよく読んで買った方が良いです。
・充電できない。
・容量が少ない。
・しっかりはまらない。
こんな場合は「交換」または「返品して改めて購入」することになります。
こういう販売店は、初期不良率が高い代わりに交換や返品にも慣れている感じがします。
だから感情的にならずに「初期不良で交換お願いします」と連絡すれば、あっさりOKしてくれると思います。
私もデジカメや一眼ミラーレス、ビデオカメラなどの激安バッテリーをアマゾンで購入した経験があります。
一度、初期不良として交換してもらったことがありますが、かなり親切な対応をしていただいた気がします。
しかも改めて届いた交換品は少しグレードが良かった気がしました。
初期不良率が高い(検品が甘い?)事の引き換えに、価格が安いと思って割り切れば案外良い買い物になりますよ。
ハズレを引いた時の手間は大変ですので、緊急事態ではない時に一個か二個程度購入してみてはいかがでしょうか。
最後に
いかがでしょうか。
それぞれのバッテリーの特徴や用途・予算を考えながら、満足のいくバッテリーを選択してください。
個人的には少々高くてもリチウムイオンを使用した電動工具がおすすめです。
さらにはバッテリーの型番と充電器の型番を調べて、今後購入するであろう電動工具と互換性のあるものを選ぶのが一番賢く、経済的だと思います。
では。