つかまり立ちを始めたあかちゃんなど、小さい子供がいる家庭では思わぬものが事故につながります。
今回はテレビの転倒による子供の事故とその防止について書いています。
賃貸でもテレビは壁掛けにすべき!赤ちゃんがいるなら必須!
賃貸住宅で赤ちゃんを育てていらっしゃるご家庭は多いと思います。
赤ちゃんがつかまり立ちをする頃に一番危ないのが
「家具や家電の転倒によるケガ」
です。
特にテレビに関する事故は多いです。
アメリカの消費者製品安全委員会の再現ビデオ
出典:CPSC(米国消費者製品安全委員会)ホームページ(外部サイトへリンク)
この動画を見ればテレビの落下がいかに危険かがわかると思います。
再生開始から40秒後あたりに、薄型液晶テレビの落下場面もあります。
テレビの転倒事故に関する報告資料
東京都の発表資料に、以下のような報告や事例が載っています。
危険な経験をした子供の年齢。「1~2歳の時」が全体の6割。
アンケートでは危険な経験があると回答した方の6割の方が「子供が1歳~2歳の時に起きた」と回答しています。
どんなことがあったのか、ヒヤリハットも含め見てみましょう。
テレビ番組でキャラクターがハイタッチを子供に求めるような場面があり、子供がテレビ画面にハイタッチをしたため、倒れそうになった。
(2歳女児)
出典:https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/07/31/18.html
情景が目に浮かびます。
テレビの画面をバンバン叩いたりしますよね。
ほほえましい光景だと思った次の瞬間に事故に発展する状況ですね。
兄弟でリビングでかくれんぼをしていた。
下の子が逃げるために隠れていたテレビの裏から出ようとした拍子にテレビごと転倒しそうになった。
(2歳男児)
出典:https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/07/31/18.html
この場合はテレビにのしかかる感じで倒れたのでしょう。
でももう一人の子がテレビの前にいたら下敷きになったかもしれませんね。
どちらにしても兄弟姉妹がいるご家庭では、事故の確率も格段に上がりそうです。
子供がテレビ台につかまり立ちをして遊んでいた。
私はすぐ横で手を出さずに見ていた。
子供がテレビの横の方をおもむろにつかんだと思ったら、テレビがぐらっと倒れてきた。
(0歳男児)
出典:https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/07/31/18.html
テレビ台につかまる子供は多いのではないでしょうか。
「こどもが初めてつかまり立ちをする」
これは親にとっての「感動の瞬間」です。
でもその次の瞬間テレビをつかむなんて思わないですよね。
でもつかんでしまうと簡単に倒れてくるのが薄型テレビです。
子供が「テレビ台に登り、テレビと一緒に落下した」事例
子供が自宅でテレビ台に登って遊んでいたところ、テレビをつかむような形でテレビごと後方に転倒。
37インチテレビが腹部に縦に刺さるような形で落下した。
(2歳男児 肝損傷 入院(9日) 国立研究開発法人国立成育医療研究センター)
出典:https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/07/31/18.html
2歳児なら行動範囲も広がって家の中を歩き回ることができるでしょう。
ベビーゲートを置いていても、それで万全とはいきません。
普段アニメや乳幼児向け番組を見ているテレビにはただでさえ興味があります。
テレビ台にも興味をそそるものが置いてあるでしょう。
テレビ台に登ることができるというのは、本当は喜ばしい成長の証なのだと思います。
しかし乳幼児にとってのテレビ台の高さは、かなり危険な高さです。
しかも頭が重たい乳幼児は、頭から落ちる可能性も高いでしょう。
さらにテレビと一緒の落ちるとその危険性は倍増します。
テレビの下敷きになればかなり危険です。
2歳児の平均体重が12kg程度です。
薄型の液晶テレビであってもインチ数によっては2歳児の体重以上の重さだったりします。
この事故ではテレビの角が腹部に刺さるような形で落下したとあります。
不運な事故ですが、いつ起きてもおかしくない事故です。
母親が台所で調理中にリビングで子供がテレビ台に登って遊んでいたところテレビとともに床上に転落。
テレビが落下した子供の頭部にあたり受傷。
受傷後30分ほどして、目がうつろになり、意識もうろうとなったため、心配になった母親が救急要請。
(4歳女児 軽症 東京消防庁)
出典:https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/07/31/18.html
4歳にもなればラクラクとテレビ台に登れます。
自分の力を試したくていろんなチャレンジをし始める頃でしょう。
テレビ台の高さに対する危険性は認識できても、つかまったテレビが不安定なものだとまでは認識できていません。
その不安定なテレビにつかまってしまうことによりテレビもろとも落下してしまった事故です。
大人だったらテレビが倒れても足に当たる程度でしょう。
でも4歳児だと頭部に当たる事故になってしまいます。
まさに「子供の目線」になって考える必要がありますね。
耐震マットではテレビの転倒は防げない。
東京都の資料では、40インチや50インチの薄型液晶テレビに耐震マットを付けても転倒は防げません。
耐震マットでベタっと貼り付けてある薄型テレビでも、1~2歳の乳幼児の引き倒す力に負けてしまうとの事です。
テレビをテレビ台や壁にがっちり固定する必要あり!
テレビを倒れないようにするには、がっちり固定することが必要です。
耐震用のベルトはテレビ自体の転倒を防ぐだけなので、もっとがっちりしたものが必要でしょう。
幼児の体重がかかっても倒れない程度のしっかりした固定が必要です。
それでも残る不安。テレビ台からの落下の可能性。
テレビは固定できても、びくともしないような固定の仕方は難しいでしょう。
子供は結局テレビ台に登ってしまいます。
テレビにつかまってテレビが不安定に動けば、子供はバランスを崩して落下するでしょう。
あかちゃんや幼児にとってのテレビ台からの落下は、大人にとっての1メートル以上の高さからの落下と同じです。
頭から落ちれば危険ですし、下にある硬い物にぶつかれば大ケガです。
テレビ台にあるレコーダやプレーヤーなどのデッキも落ちてくるかもしれません。
テレビ台があってそこに何かが載せてある限り、
子供がテレビ台に登ってしまう限り、
事故の危険性は残ると思います。
あかちゃんを守る方法は「テレビの壁掛け」。賃貸でも可能!
あかちゃんだけでなく乳幼児に全般にとって、テレビ台とテレビはすごく危険です。
事故を未然に防ぐにはどうすればいいか?
まずはテレビ台使わない!
そしてテレビは壁掛け!
これが効果的です。
テレビ台が無ければ子供がテレビ台に登ることがありません。
登らなければ子供がテレビ台から落下する事もありません。
壁掛けだけでは心配なら、子供が届かない高さに設置しましょう。
さらにフックとワイヤーを使って二重の落下対策をすればほぼ大丈夫でしょう。
賃貸でも出来るのか?
「賃貸だから壁掛けはムリじゃない?」
そう思う人も多いと思います。
でも今はあるんです。
石膏ボードの壁にしっかり固定できる壁掛け金具があります。
しかも壁に傷が残らないんです。
賃貸でも壁掛けにできる便利な金具です。
こちらの記事で詳しく書いています。
気になる方は読んでみてください。