TD173Dで自動車のタイヤ交換は可能なのでしょうか?
マキタ TD173Dはタイヤ交換に使えるか?トルクは?
TD173Dはマキタの18Vインパクトドライバーの最上位のフラッグシップモデルです。
パワー的には申し分ないはずですが、タイヤ交換に使えるでしょうか?
TD173Dのトルクについて
TD173Dの最大締め付けトルクは以下の通りです。
- TD173Dのトルク:180N・m
トルクとは回して締めつける力の事です。
このトルクはマキタの主流である18Vインパクトドライバーでは最強のトルクです。
タイヤ交換に必要なトルク(パワー)ってどれくらい?
普通車と軽自動車のタイヤの「適正締め付けトルク」は?
普通自動車と軽自動車の適正締め付けトルクは以下の通りです。
- 普通自動車 :100N・m
- 軽自動車: 90N・m
タイヤ交換時にはタイヤを固定しているホイールナットというものを外したり締め付けたりします。
タイヤを装着した時に、このホイールナットをどれくらいの力で締め付ければ良いか?を決めてあるのが適正締め付けトルクです。
「適正締め付けトルク」の意味!
タイヤの適正締め付けトルクとは、
そのトルクより小さくてもだめ!
そのトルクより大きくてもだめ!
という意味です。
弱すぎると走行中にホイールナットが外れて、タイヤが脱落して事故につながる恐れがあります。
強く締め過ぎるとボルトが折れたり、これまた事故や修理につながる恐れがあります。
TD173Dはタイヤ交換時にホイールナットを締め付ける事は出来るか?
ホイールナットの締め付けにTD173DRGXを使う事は出来ます。
しかし注意があります。
パワー的には十分!
上記からわかる通り、TD173DRGXの最大締め付けトルクは、タイヤの適正締め付けトルクを余裕で超えています。
なので締め付け性能としては十分満たしています。
TD173Dのフルパワーで締めると「締め過ぎ」。
実際にTD173DRGXを使ってホイールナットを締め付ける場合、パワーの調整が難しいです。
本来は適正トルクの100N・mで締めるところを180N・m(フルパワー)で締めるのはまずいです。
明らかに締め付けすぎです。
参考
TD173Dには打撃力切り替え機能があります。
もしもこのTD173Dでホイールナットを締めたいのであれば、この打撃力を「最強(4)」ではなく1段階下の「強(3)」位に落として使えば、適正締め付けトルクに近いトルクになると思います。
ですがこれはあくまでも感覚的なものです。
但し、ホイールナットを「締め付ける長さ」や「バッテリーの残量」や「バッテリーの劣化具合」などいろんな要素によってトルクが左右されます。
あくまで自己責任でお願いします。
後述しますが、やはり適正な締め付けトルクを管理するのであればトルクレンチを使うのがベストです。
TD173Dではあくまで「仮締め」まで!
タイヤ交換でTD173Dを使う場合は、仮締めまでにしておいた方が良さそうです。
仮締めとは「軽い力でやんわり締め付けた状態」の事です。
タイヤのナットを締める時は手締めであってもまずは対角線上にあるナットを順番に仮締めするのが基本です。
ナットが5個の場合は星のマークを一筆書きするように順番に締めていく感じです。
その最初の仮締めのところまでをTD173Dで行うの出れば大丈夫でしょう。
その場合はTD173Dの打撃力設定を「弱」にして使うと良いでしょう。
あくまでTD173Dを使用するのは仮締めまでにしましょう。
本締めはトルクレンチを使いましょう!
最後の本締めは トルクレンチ を使いましょう。
トルクレンチは締め付ける力(トルク)を設定しておけば、それ以上の力での締め付けを防止してくれます。
「適正締め付けトルク」でタイヤ交換を行うには必須の工具です。
トルクレンチは高額なものが多いです。
おすすめはエマーソンのトルクレンチです。
めちゃくちゃ安いですし、超人気商品です。
アマゾンのベストセラー商品で、レビューが何と10,000件もあります。
超人気商品ですので、安心して購入できます。
40N・m~200N・mと幅広いトルク設定が出来ます。
タイヤ交換にはもってこいですし、オイル交換などいろんな場面で使えると思います。
TD173Dでタイヤのホイールナットを緩めることが出来るか?
ホイールナットを緩めるにはかなりのトルクが必要です。
締め付けたトルクよりも大きなトルクが必要です。
本来は適正トルクの100N・mで締めつけたホイールナットは、100N・mでは緩めることが出来ないのです。
特に長期間緩めていない場合は固着などして固くなります。
こういう時にはTD173DRGXなどのハイパワーインパクトが役に立ちます。
適性トルクで締め付けられたホイールナットであれば、少々固くなっていたとしてもTD173DRGXを使用してナットを緩めることが出来ます。
なんせ180N・mですからね。
DIY向けのインパクトとはわけが違います。
ナットが緩んだあとは、スルスルと一瞬で外せます。
TD173Dでも緩まない事もある?
このTD173DRGXでもホイールナットが緩まない事もあります。
主な理由は以下です。
- ホイールナットの締め付け時に必要以上に強く締めた。
- ホイールナットがひどく固着して外れにくくなっている。
ホイールナットを締める時に「電動インパクトドライバー」や「エアインパクトドライバー」、「インパクトレンチ」などで必要以上のトルクで締め付けた場合は、その分外れにくくなります。
また自分でやった場合でもレンチを足で踏んでナットを締めたりすると締め過ぎになります。
酷いときはボルト側が折れて大変な修理になりますので気を付けて下さい。
ディーラーや整備工場などで「トルクレンチ」などを使ってちゃんと締め付けてあれば、普通はナットを緩めることが出来るはずです。
TD173Dよりもっとパワーがあるインパクトは無いの?
あります。
マキタの40Vmaxシリーズのインパクトドライバー「TD001GRDX」です。
TD173Dよりもさらにパワフルです。
TD001GRDXのトルクは何と220N・mです。
こちらの記事で紹介しています。
⇒ TD001GRDX インパクトドライバー マキタ 最強モデル!
もっとタイヤ交換に特化した使い方が出来る電動工具が欲しい!
タイヤ交換用に1台持っておきたいのであれば、インパクトドライバーではなくてインパクトレンチを持っておくといいでしょう。
インパクトドライバーよりもさらに強力で、固着したナットも余裕で外せます。
TD173Dと同じバッテリーが使える18Vインパクトレンチ「TW300D」なら300N・mです。
まとめ
TD173Dであればタイヤ交換ははかどるでしょう。
ホイールナットをラクに緩められるでしょうし、ホイールナットの仮締めもできます。
タイヤ交換作業がすごく楽になるはずです。
でも本締めはトルクレンチを使って適正締め付けトルクで締めましょうね。
TD173Dについてはこちらの記事でも書いています。