TD172DRGXはタイヤ交換に使えるトルクを有しているか?
TD172DRGXは
タイヤ交換に必要なトルクを有しています。
TD172DRGXのトルクについて
TD172DRGXの本体部分であるTD172Dの最大締め付けトルクは以下の通りです。
- TD172Dのトルク:180N・m
普通車と軽自動車のタイヤの「適正締め付けトルク」は?
普通自動車と軽自動車のホイールナット適正締め付けトルクは以下の通りです。
- 普通車 :100N・m
- 軽自動車: 90N・m
TD172DRGXはタイヤ交換時にホイールナットを締め付ける事は出来るか?
ホイールナットの締め付けにTD172DRGXを使う事は出来ます。
ですが使い方に注意も必要です。
パワー的には十分!
上記の通り、TD172DRGXの最大締め付けトルクは、タイヤの適正締め付けトルクを余裕で超えています。
なので締め付け性能としては十分満たしています。
ですがこれはあくまでもパワー不足ではないという意味です。
「適正締め付けトルク」の意味
タイヤの適正締め付けトルクとは「そのトルクより小さくても大きくてもダメ」という意味です。
あまり強く締め過ぎるとボルトが折れたりして車本体の大掛かりな修理が必要になるからです。
TD172DRGXのフルパワーでホイールナット締め付けると「締め過ぎ」。
実際にTD172DRGXを使ってホイールナットを締め付ける場合、パワーの調整が難しいです。
本来は適正トルクの100N・mで締めるところを180N・m(フルパワー)で締めるのはまずいです。
明らかに締め付けすぎです。
TD172DRGXではあくまで「仮締め」まで!
ナットの締め付け時にTD172DRGXを使う時は、あらかじめパワーを弱に設定しておいた方が安全です。
そして、使用するのは仮締めまでにしましょう。
本締めまでTD172DRGXを使うのはやめておいた方が良いです。
本締めはトルクレンチを使いましょう!
最後の本締めは トルクレンチ を使いましょう。
トルクレンチは締め付ける力(トルク)を設定しておけば、それ以上の力での締め付けを防止してくれます。
「適正締め付けトルク」でタイヤ交換を行うには必須の工具です。
TD172DRGXでタイヤのホイールナットを緩めることが出来るか?
ホイールナットを緩めるにはパワーが必要です。
締め付けたトルクよりも大きなトルクが必要です。
本来は適正トルクの100N・mで締めつけたホイールナットは、100N・mでは緩めることが出来ないのです。
特に長期間緩めていない場合は固着などして固くなります。
こういう時にはTD172DRGXなどのハイパワーインパクトが役に立ちます。
適性トルクで締め付けられたホイールナットであれば、少々固くなっていたとしてもTD172DRGXを使用してナットを緩めることが出来ます。
なんせ180N・mですからね。
DIY向けのインパクトとはわけが違います。
ナットが緩んだあとは、スルスルと一瞬で外せます。
TD172Dでも緩まない事もある?
このTD172DRGXでもホイールナットが緩まない事もあります。
主な理由は以下です。
- ホイールナットの締め付け時に必要以上に強く締めた。
- ホイールナットがひどく固着して外れにくくなっている。
ホイールナットを締める時に「電動インパクトドライバー」や「エアインパクトドライバー」、「インパクトレンチ」などで必要以上のトルクで締め付けた場合は、その分外れにくくなります。
また自分でやった場合でもレンチを足で踏んでナットを締めたりすると締め過ぎになります。
酷いときはボルト側が折れて大変な修理になりますので気を付けて下さい。
ディーラーや整備工場などで「トルクレンチ」などを使ってちゃんと締め付けてあれば、普通はナットを緩めることが出来るはずです。
まとめ
基本的にはTD172DRGXであればタイヤ交換は行えるでしょう。
ホイールナットをラクに緩められるでしょうし、ホイールナットの仮締めもできます。
※本締めはトルクレンチで!
タイヤ交換作業がすごく楽になるはずです。
もしTD172DRGXでもホイールナットが緩まなかったら?
TD172DRGXで緩まないのであれば、ほとんどのプロ用インパクトドライバーでもダメでしょう。
TD172DRGXはマキタの18V最強インパクトドライバーだからです。
しょうがないので柄の長いレンチを使って力技で緩めましょう。
TD172DRGXよりもっとパワーがあるインパクトは無いの?
あります。
マキタの40Vmaxシリーズのインパクトドライバー「TD001GRDX」です。
もしくはインパクトドライバーではなくて「インパクトレンチ」を買いましょう。
TD001GRDXについてはこちらの記事で紹介しています。