DIYや現場作業で「リベッタ(リベットガン)」という工具を見かけたことはありませんか?
一般的に「リベッタ」とは、ブラインドリベットという特殊な金属ピンを使って、板金などを片側からの作業だけで強力に固定する専用工具です。
この記事では、リベッタがどんな働きをするのか、その仕組みや活用シーンについてわかりやすく解説します。
1. まず知っておきたいリベットの構造:「ボディ」と「心棒」
リベッタが何をする機械なのかを知る前に、まずは部材を留めるためのピンである「ブラインドリベット」の構造を知る必要があります。
ブラインドリベットは、最初から以下の2つの部品が合体した構造をしています。
1. ボディ(フランジ):頭(ツバ)がついた、短いストローやパイプのような「筒状の金属パーツ」。最終的に留め具として板を挟み込んで残るのがこの部分です。
2. マンドレル(心棒):ボディの筒の中を通っている、釘のような細長い棒。
2. リベッタは何をする機械か(締結の仕組み)
リベッタの最大の役割は、上記の「ボディ」を変形させて、複数の板をガッチリと接合することです。
【作業前】 【作業後】
穴あけ済み 板をガッチリ固定!
[板] + [板] → [板=ボディ=板]
専用工具であるリベッタを使って、具体的にどのように固定されるのか、順を追ってみてみましょう。
① 差し込む リベットを穴に差し込むと、ボディの手前の「ツバ」が板に引っかかり、ボディの先端は板の裏側に突き出た状態になります。
② 引っ張る リベッタの先端でマンドレル(心棒)をつかみ、レバーやモーターの力で手前へ強く引っ張り抜きます。
③ ボディが膨らむ マンドレルの先端は太くなっているため、引っ張られると筒状の**「ボディ」を内側から無理やり押し広げながら**手前へ移動しようとします。これにより、板の裏側に突き出ていたボディがクシャッと潰れて、丸く太く膨らみます。
④ 固定完了 手前にある「ボディのツバ」と、裏側で「膨らんだボディ」によって、2枚の板が強力にサンドイッチされます。限界まで引っ張られたマンドレルは所定の位置でポキッと折れて抜け落ちます。 最終的に「ボディ」だけがボルトやナットの代わりとして残り、板をガッチリと固定します。
裏側に手が届かなくても、心棒を引っ張るだけで裏側のボディが勝手に膨らんで抜けなくなる。これが**「片側からだけで締結できる」**というブラインドリベットとリベッタの最大の特徴です。ボルトやビスのように振動で緩むことがなく、基本的には外さない「半永久的な締結」となります。
3. 主な種類
一般的なリベッタには、動力の違いで次の3タイプがあります。
• 手動式(ハンドリベッタ)
◦ 両手でレバーを握ってマンドレルを引くタイプ。
◦ DIYや軽作業向けで、価格が安い(2,000円〜)。
◦ 薄板や小径リベット(Φ2.4〜4.0mm)に向いています。
• エア式(エアリベッタ)
◦ コンプレッサーとエアホースで高速締結を行います。
◦ 工場・量産現場向けで、自動車ボディなどで多用されます。
◦ 軽量で作業スピードが速いのが特徴です。
• 電動式・充電式リベッタ
◦ モーターの力でマンドレルを引くタイプ。
◦ 現場工事・高所作業に最適で、コードレスのため取り回しが抜群です。
◦ 代表的な機種として、**マキタの18Vバッテリー対応モデル「RV150D」「RV250D」**などがあります。
4. どんな場面で使うか
ネジでの固定には「ナットを回す裏側のスペース」が必要ですが、リベッタなら表側だけで締結できるため、構造設計の自由度が格段に高くなります。
リベッタが大活躍する作業シーン:
• 裏側に手が入らない場所
• 箱形状・筐体・パイプフレームの接合
• 溶接がしづらい部材
• 薄板、塗装済み部材、熱をかけたくない部品の固定
• 振動で緩んでほしくない部位
• 車体外板、梯子・足場部品、機械カバー
5.まとめ
リベットって普段あまり使うことはないので知らない方も多いと思いますが、実はいろんなところに使われています。
この仕組みや工具を覚えておくと、メチャクチャ活躍するかもしれません。
マキタにも電動のバッテリー式のリベッタがあるんですよ。