我が家には年式の古い多走行の車がある。
その車で遠出をした。
そしたら「水温警告灯」が付いた。
距離で言うと高速メインで300kmくらい走った時点で点灯した。
しかも高速道路を走行中だ。
水温警告灯が赤く光ったのだ。
それはまるで沖スロのボーナス告知ランプのようだった。
沖スロとは簡単に言えば沖縄発祥のスロットマシン。
パチンコ屋にあるスロットマシンの中でも独特の沖縄系列のスロットだ。
ボーナス当選の告知として、ハイビスカスみたいな上部両側の赤いランプがピカッと点灯するのが特徴だ。
そのランプが光った瞬間のハッとする瞬間に中毒性があるのだ。
そのランプが光った時のように水温警告灯が赤く光ったのだ!
その瞬間、「やった!」ではなく「まずい!」と思った。
すぐに走行車線に移り、時速80㎞巡行にして、極力アクセルを踏まないようにした。
そしてエアコンをOFFにした。
さらに温度調整を最高にして、ヒーターをオンにした。
まあまあ暑い日だったが、ヒーターを全開にして風を天井に向け、窓を開けてエンジンの熱を車内を通して社外に放出させた。
そのまま走行しているとすぐに水温警告灯は消えた。
その後は出来るだけアクセルを踏まないようにしながら時速80kmをキープし、次の料金所を越えたところで待避スペースに車を停車した。
エンジンは切らずにファンを回してエンジンが冷えるのを待ちながら、ヒーターは全開のままにした。
その後熱が下がってきたのを確認してエンジンを止めた。
ラジエターホースはパンパンだ。
その後ラジエターキャップを外した。
一気に外したのではなく、ちょっとずつ圧力を逃がしながら、ラジエターホースが柔らかくなったのを確認してからラジエターキャップを外した。
案の定冷却水はかなり減っており、水面が見えなかった。
あらかじめ積んでおいた500mlのペットボトルの水道水を車から2本降ろした。
その水を補充するとちょうど2本分、つまり1リットル分の水が入った。
そして、残り50km程度の道のりを安全運転で帰った。
こんな車には乗らない方がいい。
間違いなくそういえる。
でもすこしだけ楽しくもある。
不謹慎ではあるが、どれくらいの走行でどれくらいの水が減り、どの程度で水温警告灯がつくのかが体験できる。
そのために水をあらかじめ車に積んでおく。
車の状態や走行距離や気温、アクセルワークなどでどんなふうにエンジンに影響が出るのかを体感できる。
そうすると、自分の車の状態をしっかり把握して、メンテナンスしている感覚が生まれる。
誰かに任せているのではなく、自分の車を自分が管理している充実感がある。
ちゃんと減った分の水を補充してやれば、また走ってくれる。
古いのでオイル上がりも起こるが、常にオイル量もチェックしているので、ある意味どの程度の走行距離でオイルが減っていくのかが体感でわかる。
まるで自分の身体の一部になった気分だ。
新車で購入して不調になる前に買い替える人には、この感覚はわからないと思う。
今日もまた、この相棒のメンテナンスをしながら、家族と一緒に時を過ごしている。